
連載「希望の明日へ―個別具体の中のリアルな真実―」第2章4節(その2)
新企画連載
希望の明日へ
―個別具体の中のリアルな真実―
第2章 人間復活の「菜園家族」構想
4 地球温暖化と「菜園家族」(その2)
◆ こちらからダウンロードできます。
連載「希望の明日へ―個別具体の中のリアルな真実―」
第2章 人間復活の「菜園家族」構想
4 地球温暖化と「菜園家族」(その2)
(PDF:547KB、A4用紙9枚分)
4 地球温暖化と「菜園家族」(その2)
「環境先進社会」に学ぶ
今日、「省エネ技術」の開発が進んだ国を「環境先進国」と位置づけ、それが常識になっています。しかし、この考え方は根本から改めなければならない時に来ているのではないでしょうか。
私たちがめざしているのは、究極において、ほかでもない、高次に発達した自然社会です。不当にも「遅れた国々」とも呼ばれている、伝統的な自然循環型の社会こそ、まさに「環境先進社会」と呼ぶべきかもしれません。
こうした社会こそ、意外にも、私たちがこれからめざすべき高次自然社会へのもっとも近い、健全な道を歩む可能性を秘めているとも言えるからです。
私たちは、ある条件のもとで、後進性が先進性に転化するという、この弁証法を歴史のさまざまな局面で見てきました。
乾燥した大地にわずかに生える草をヤギや羊たちに食べさせ、丹念に乳を搾り、チーズやヨーグルトをつくり、自ら育てた馬やラクダで移動し、家族とともにつつましく生きているモンゴルの遊牧民たち。
こうした人びとから見れば、豊かな自然と四季に恵まれているはずの日本など、さしずめ「輸入してまで食べ残す、不思議な国ニッポン」に映ることでしょう。
そして、四六時中テレビから垂れ流すイメージ優先のコマーシャルで人びとの購買欲をかき立て、まだまだ十分に使えるのに、買い捨てを繰り返させる、誠にぜいたくな社会だと、本当は、憤りさえ覚えているのかも知れません。









