
長編連載「いのち輝く共生の大地―私たちがめざす未来社会―」第6章(その1)
長編連載
いのち輝く共生の大地
―私たちがめざす未来社会―
第三部 生命系の未来社会論 具現化の道
―究極の高次自然社会への過程―
第6章
「菜園家族」社会構想の基礎
―革新的「地域生態学」の理念と方法に基づく―
(その1)
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長編連載「いのち輝く共生の大地」
第6章(その1)
(PDF:651KB、A4用紙14枚分)
1.21世紀の「菜園家族」社会構想 ―「地域生態学」的理念とその方法を基軸に―
本連載の第1章3節「今こそ近代の思考の枠組み(パラダイム)を転換する」、および第2章「人間と『家族』、その奇跡の歴史の根源に迫る」でも触れたように、二百数十万年の長きにわたる人類史の中で、自然に根ざした「家族」は、ヒトが人間になるために根源的で基底的な役割を果たしてきたし、個々の人間の発達一般にとっても、おそらく遠い未来にわたってそうあり続けるであろう。
まさにこのテーゼが、21世紀“生命系の未来社会論”として、私たちがここ20年来提起してきた週休(2+α)日制(但し1≦α≦4)のワークシェアリングによる「菜園家族」社会構想にとって、揺るがすことのできない大前提になっている。
ところで、戦後まもなくはじまった農地改革によって地主・小作制が撤廃され、たけのこの如く次々と自作農(農民的家族小経営)が誕生した。彼らは創造性豊かな農業の再生に奮闘し、実に多種多様な品目の農作物の栽培や家畜飼育に取り組み、篤農家と呼ばれる先進的農家が続々とあらわれてきた。農業生産は飛躍的に増大し、明るい農村の建設へと向かった。敗戦直後の想像に絶する食糧難にあって、貧窮とひもじさに苦しみながらも、不思議なことに人々は明日への希望に燃えていた。
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