連載「希望の明日へ―個別具体の中のリアルな真実―」第3章2節(その2)
新企画連載
希望の明日へ
―個別具体の中のリアルな真実―
第3章 グローバル経済の対抗軸としての地域
―森と海(湖)を結ぶ流域地域圏(エリア)再生への道―
2 「森の菜園家族」による森林地帯の再生(その2)
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連載「希望の明日へ―個別具体の中のリアルな真実―」
第3章 グローバル経済の対抗軸としての地域
2 「森の菜園家族」による森林地帯の再生(その2)
(PDF:615KB、A4用紙10枚分)
山の活用に斬新な発想を ―尾根づたい高原牧場ベルトライン
これまでの林業のあり方だけでは、とくに若い人びとが森に足を踏み入れることは、想像以上に困難です。21世紀型の山の生業(なりわい)と暮らしのあり方を考え、斬新な発想による新しい方法を編み出さない限り、再生の展望は開けてこないでしょう。
私たちは今、世界を覆う閉塞状況のなかにあって、夢を描くことすらためらう時代になってしまいました。長期的展望に立って遠大な夢を描くことは、人びとの心のなかに眠っていたさまざまな発想や知恵を次々に呼び起こし、具体的な発案を促し、行動へとつながっていくものです。
そんな夢の1つを、以下に紹介してみましょう。
それは、山頂と山頂を延々とつなぐ「尾根づたい高原牧場ベルトライン」構想です(図3-7)。犬上川・芹川流域地域圏(エリア)であれば、霊仙山―鍋尻山―高室山―三国岳―鈴ヶ岳―御池岳―八尾山の山頂付近をつなぎ、全長25~30㎞にもおよびます
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